キーワードで検索
パイル糸 タオルはタテ糸、ヨコ糸、パイル糸の3種類で構成されています。タオルは一般的に20番手(ニマル)から40番手(ヨンマル)の糸で作られていますた、実際にタオルを触った感触は、タテ糸、ヨコ糸、パイル糸の太さ、密度の組み合わせによって変わり、生地のコシの有る無し、パイル糸の太い細い、撚りの強い甘いの組み合わせなど、さまざまな要素でトータルに決まります。
パキスタン綿 米国のテキサスと並んで、太番手用の中繊維綿の供給国という位置づけになっていますが、最近ではより高品質とされる中長繊維綿の生産も増えています。古代から近代まで、パキスタンは世界屈指の原綿生産地でした。現在も綿生産量は世界4位を誇ります。また、綿の消費量は世界第3位。原材料である綿花の栽培から完成品の製造まで、繊維産業に従事 している工業労働人口は全体の約40%を占めています。第二次世界大戦後、日本が復興の足がかりとした繊維産業において、原材料の調達に困っていたところ、1949年、どの国よりも早く日本への原綿輸出を解禁したのがパキスタンだったことはあまり知られていません。
バスタオル 幅75~100cm長さ130~200cmくらいの、体に巻くと大人でも胴体が隠れるほどの大きさのタオルです。バスタオルはここ40年ほどで日本全国に普及しました。昭和の前半までは、湯上がりの身体や髪は「手ぬぐい」で拭くのが一般的でしたが、それに替わって「湯上げタオル」として使われるようになったのです。ドライユース・タオルの代表格で、大きさ、吸水性と吸水容量はもちろん、肌触りや水を吸った後のサラサラ感、洗濯乾燥時の扱いやすさ、そして湿度の高い日本では1日でちゃんと乾くかどうかも重要なポイントです。贈答品としてもよく使われます。
バスマット お風呂場の入り口に足拭き用として置かれます。足についた水も、落ちた水滴もしっかりと吸い取り、ベトつかないことが条件です。足で踏んでもズレたりめくれたりしないような、重量感のある厚手のものが好まれます。衛生上、こまめに洗濯できるかどうかも注目ポイントです。洗濯のしやすさから、厚手のバスタオルを折り畳んで敷いているという家庭も。
バルキー(bulky) 「かさばった」「分厚い」「嵩高(かさだか)」等を意味する言葉。糸や布のふんわりとかさぼった状態をバルキーといい、バルキーセーターやバルキータイツといったアパレル商品に使われます。バルキー加工は、繊維にらせん形や波形をつけ、熱処理で固定し、かさばりと同時に弾力性をもたせた伸縮性加工が一般的です。ほかに糸にループを作ってかさばらせる非伸縮性加工があり、シャツやブラウスなどに使われています。合成繊維の糸によるバルキー・ヤーン(嵩高糸の一種で、ふっくらとして、嵩の高い糸)は多用されています。
バルバデンセ(Barbadense) 繊維が非常に長く細い、超長綿のこと。強くて光沢があり、大型種。ペルー北部発祥で、海流に乗って、南米北部や中央アメリカへと伝わり、やがてカリブ海の島々にまで広がっていったとされます。現在の海島綿(西インド諸島やアメリカ東南海岸産:シーアイランドコットン)、エジプト綿、インドのスヴィン、スーダン綿、ペルー綿の一部、アメリカのスーピマ綿などがあります。
番手 番手とは綿、麻、ウールなどの糸の太さを表す単位。正確に言うと糸の太さではなく、標準となる重さを決め、決められた重さに対して長さを標準化する計算式で算出し(恒重式)、糸の太さの目安を出したもののことです。番手が小さいほど太く、大きくなるほど細い糸。50番手の糸は100番手の糸の2倍の太さ(断面積)を持ちます。タオルによく使われる綿糸の場合は、綿番手:1ポンド(453g)=840ヤード(768m)・1g当たり約1.7m。麻の場合は麻番手:1ポンド(453g)=300ヤード(274m)・1g当たり約0.6mになります。30番手の単糸(1本で撚られた糸)は「1/30」のように表記し、サンマルタンシ、サンマルタンと読みます。双糸(2本で撚られた糸)30番手なら「2/30」でサンマルソウシ、サンマルソウ、サンマルなどと読みます。ちなみに、シルク、化学繊維は、恒長式(恒重式の逆で、標準の長さを決め、これが単位重量の何倍であるかによって糸の太さを表わす)でデニール表示です。
ピマコットン 海島綿、GIZA45と共に世界三大綿と呼ばれる綿の1つで、ペルー北部アンデス山脈の限られた場所でのみ作られています。一般的な綿の3倍もの繊維長を誇る、最高級ランクの超長綿です。一つ一つ丁寧に人の手で収穫しており、大変高い品質が保たれているのも特徴で、世界の綿花生産量の5%のみしか生産されない希少綿です。ピマコットンをアメリカ、カリフォルニアに持ち込み改良された綿がスーピマコットンです。
漂白 精錬で落としきれなかった原糸の色素不純物を取り除き、綿本来が持っている天然の白さを引き出す加工です。後で色をつけるものでも、まずは白くするのが基本です。精練とは、一般に色素以外のすべての不純物を取り除く工程であり、漂白とは、色素のみ分解除去する工程をいいます。全ての繊維製品は必ず糸もしくは生地加工の段階で精練漂白の加工が施され、その後、晒し加工や染色加工が行われます。近年、オゾンを使って漂白するという、環境に配慮した方法も編み出されました。
ヒルスツム(Hirsutum) 陸地綿(アップランド綿)高地綿、やメキシコ綿として知られる綿です。世界中で栽培されていて、中央アメリカのメキシコが原産といわれます。メキシコのテワカン渓谷で、紀元前3,500年よりはるか以前に綿花栽培が行われていたことを示す痕跡が発見されています。世界的には、すべての綿の生産量の約90%がこの種に由来する品種です。アメリカのサンフォーキン綿、オーストラリア綿、中国綿、インド綿、パキスタン綿などもアップランド綿です。
フィラメント(長繊維) 長く連続した繊維を束ねて撚ををかけて糸にしたもの。天然繊維では絹糸がこれにあたります。合成繊維では、ポリエステル100%のキングポリエステル、キングフィット、ファイン、キングスター等の他に、ナイロン100%のレジロン、モノカラー等がこのタイプです。フィラメント糸の特徴は光沢があり美しく、しなやか、なめらかで丈夫な点です。それに対し、スパン(短繊維)糸とは短い綿状の繊維のこと。天然繊維の綿糸や麻糸はスパン糸です。
風合い 手触りや肌ざわり、着心地など、人がものに触れた時に感じる材質感のこと。生地、布については、具体的には「こし(反撥力、弾性)」「はり(曲げ硬さ)」「ぬめり (なめらかさ、しなやかさ、柔らかさの混じった感覚、毛質の良さからくる柔らかさ)」「ふくらみ(かさ高でふくよかな布の感覚、厚み感)」「しゃり(粗く硬い繊維や強撚の糸がもたらす、触ってしゃりしゃりとした感覚)」「きしみ(絹繊維に代表されるキシキシする感覚)」「しなやかさ(やわらかく、ドレープ性の加わったなめらかさ)」「ソフトさ(さ高さ、曲げやわらかさ、なめらかさの混じったソフト感)」などの用語が使われる。
フェイスタオル 幅33~38cm長さ70~85cm前後のタオル(ドライユース)。一番良く使われているサイズのタオルです。洗顔後に顔や手を拭くのに使用されます。柔らかい起毛を持ち顔の皮膚を刺激せずに拭くことができ、また吸水性も高い洗面に特化した専用の製品も見られます。欧米では、ハンドタオルと呼ばれるため、混同しないよう注意が必要です。日本では、欧米のハンドタオルを手本として浴用タオルを織っている織機を流用して作られています。
部分無撚糸 毛違いジャガード織で一部分無撚糸を使用することで、レギュラー糸部分と無撚糸部分とで柄に凹凸ができ、エンボス風のタオルになります。通常、無撚糸は糸に撚りがないため水溶性ビニロンという特殊な膜に包まれています。水溶性ビニロンは水に溶けやすい性質があるので、レギュラー糸のパイル部分のみをシャーリング加工し、水洗いすることによってふわっと戻った無撚糸でタオルに凹凸のデザインを表現しています。
ヘム タオルのヨコ方向(タオル生地を横長に置いた時の左右)の両端がほつれないように縫製している部分を「ヘム」と言います。ヘムがしっかりと縫製されていないとタオルの寿命が短くなり、洗濯時にほつれが 生じたりします。一般的に何重かに織り重ねられるため、厚みや強さなどタオル地とは性質が異なる部分になります。本来、タオルのほつれ止めを目的とするものですが、ヘムに長さをもたせたり、ヘムの厚みを利用して刺繍を施したりして、デザインに個性を持たせた商品もあります。
ペルー綿 超長繊維綿のバルバデンセ種の綿が栽培されています。アンデスの高地で栽培されている繊度の太いアスペロ綿(獣毛に近い感触があります)、超長綿でありながらアスペロ綿に次いで繊維が太いタンギス綿(ペルーの綿花生産量の75%を占めています)のグループと、普通の超長綿のデルセロ、ペルーピマなどが生産されています。繊維が太いアスペロ綿は染料の沈着が良く、パステルカラーも鮮やかな発色を見せます。