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化学繊維 人造繊維とも呼ばれ、化学的プロセスにより製造される繊維の総称である。天然繊維(天然高分子)を原料にして製造される再生繊維、天然高分子を改質して製造する半合成繊維、純合成的に有機高分子化合物を製造する合成繊維、そして無機化合物からなる無機繊維に大別される。乾式紡糸は気化しやすい溶剤にポリマーを溶かし、空気中で紡出しながら熱を加えて溶剤を気化させ(飛ばして)繊維にする。
ガス焼き(ガス糸) 木綿糸をガスを使った炎の中を高速度で通過させ、表面の毛羽を焼き取って滑らかで光沢のある糸にしたもの。ガス焼きを施した糸はガス糸と呼ぶ。
カタン糸 ミシン糸のことで、ポリエステルと綿糸の2種類がよく使われている。通常のカタン糸はミシンで使うと切れやすいので、ミシンではポリエステルが使われることが多い。カタン糸は溶かした糊を使って磨き処理を施して糸の表面が平滑になっている。
乾式紡糸 化学繊維を作る方法として溶融紡糸、湿式紡糸法がある。合成高分子物質を適当な溶剤に溶かし,これを紡糸口金から噴出させ熱風により溶剤を気化して繊維状にして作るのが乾式紡糸である。
絹(シルク) 蚕の繭からとった生糸は、お湯を使ってセリシンをよく落としフィブロインにした状態を絹糸と呼ばれている。独特の光沢があり、真珠のような気品のある光沢を放つ絹糸は、綿よりも吸放湿性が高く、水分の拡散性にも優れているため、体を洗う素材としてはもちろん、タオルとしても高い機能を発揮する。
キュプラ レーヨンに似た素材のキュプラの原料はコットンリンターである。優雅な光沢感があり手触りも柔らかくドレープ性に優れているのが特長。レーヨンよりやや強度があり、摩擦に弱く毛羽立ちやすい。
強撚糸(きょうねんし) 強撚糸とは撚り数の多い糸のことであり、2,000~3,000回/m(1mあたりの回転数)程度で主にドレープ性を増したり、シボを出したり楊柳にしたりするために掛ける。強撚糸を使った織物は、しわになりにくく、さらりとした肌触りが特長で、夏物に使用されることが多い。
毛羽焼き(けばやき、singeing) 糸や織物の表面に残る毛羽を焼きとり、表面をなめらかにすること。通常、糸は紡績工程の最後に行い、織物は染色前に行う。
交織(こうしょく) 交織(こうしょく)とは綿糸と絹糸や、絹糸と毛糸など種類のちがう糸をまぜて織ることであり、「まぜおり」ともいう。交織の良さは、黄ばむことがなく丈夫で縮みが少ないのが特徴。ただ静電気が発生しやすいというデメリットもあるので予算に応じて使い分ける場合が多い。
合成繊維 もっともよく知られている合成繊維でいうとポリエステル、ナイロン、アクリル、ポリプロピレンなどがあり、この4つで全体の98%を占める。有機低分子を重合させてつくった高分子を原料とする化学繊維のことで石油を原料としているものが多く、圧倒的に使用量が多いのがポリエステルである。
交撚糸(こうねんし) 複数の異なる繊維の糸を撚り合わせたものを交撚糸という。紡績糸とフィラメント糸との交撚によって上記の異色効果のほか、ソフトでシャリ感のある風合い、光沢などの効果が得られる。
ピュア・コットン・マーク 日本紡績協会が新設した「ジャパン・コットン・マーク」。日本国内で製造した素材(原糸・生地)を使用した二次製品、手芸用加工糸ならびに家庭縫製用生地が対象となり、同会会員が国内で製造する原糸を100%使用したものに添付されるのがピュア・コットン・マーク、綿50%以上用のものはコットン・ブレンド・マークを付けることができる。
コットンリンター 採取した綿には種が含まれており、長い繊維を取り除いた後に残る綿の繊維が短いものをコットンリンターという。
コンパクトヤーン コンパクトヤーンは、近年の紡績技術によって生み出された糸の総称である。通常の糸と比較して格段に毛羽が少なく、シルクのような光沢や滑らかさがでるというのが糸の特徴。ガス糸も同等以上に毛羽がないが、毛羽が焼きとられる分だけ糸がやせるがコンパクトヤーンは所定の番手そのままで糸になるという違いがある。またコストも、ガス糸よりは安くできる。
混打綿 混打綿は紡績初期の工程であり、かたく絡み合った綿花をここで解きほぐして、ゴミも取り除かれる。
混紡(こんぼう) 二種類以上の質の違う繊維を混ぜて紡績すること。綿の原料段階で異なる素材を混ぜて糸にしたものをいう。混紡の目的はそれぞれの繊維の長所を組み合わせること。機能優先の時代、長くもてはやされた、強くて、シワになりにくく、乾きやすい素材は混紡によるものが多い。
混紡糸(こんぼうし) 紡績で2種以上の短繊維を混ぜた糸。例えば、木綿と羊毛、綿糸と絹糸をまぜて紡績した糸など。
混用率(こんようりつ) 製品に使用されている繊維ごとの、その製品全体に対する質量割合。例)ポリエステル70%ウール30%