タオルにも使われているリネン。
麻の一種であり割と一緒にされがちですが、日本に古くからあった麻(大麻や苧麻)とはまったく別ものです。
繊維としての麻は20種類近くあり、そのうち衣類として使われ、家庭用品品質表示法で麻と表記されるのは、亜麻(リネン)と苧麻(ラミー)だけです。リネンとラミーはその原料となる植物が異なるので、それらから得られる繊維もやや異なります。(下の写真はラミー5%混紡のラミードットタオル)
アジア原産の多年草植物ラミーと、ヨーロッパで古くから親しまれてきたリネン。古くから寝具や衣類など様々なシーンで使われてきたリネンは、ちくちくと肌を刺すこともなくやわらかでしなやか、吸水性が速くて吸い込んだ水分も速く蒸発させるため、夏の衣料用として特に優れています。
コットンが主体のタオル製品の中でも、リネンと混紡してその風合いや吸水性、適度なしわやシャリ感などを取り込んだものも作られています。パイルは難しいのかもしれませんが、ガーゼタオルではリネンの良さが表現された味わいある今治タオルも登場しております。(写真はリネン30%混紡のリネンガーゼタオル)
麻と他の繊維との混紡素材としては、ポリエステルも有名ですね。昭和30年代前半には製品化されており、シャリシャリしてさっぱりとした麻の感触と、適度な弾性と強度、耐久性のあるポリエステルの混紡品は、シャツやユニフォームなどに活躍しています。吸水性がよくて乾きが早くてお洗濯にも強いなど、身近な衣類に麻が活躍しているのですね。
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