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繊維とは

一般に繊維といわれるものは幅が広く、食物繊維のように生体を構成するものから、石油等を原料として作られる科学繊維などもまとめて繊維と呼ばれます。JIS(日本工業規格)で定められる工業的な意味合いでは、太さに比べて十分な長さを持つ、たわみやすい構成単位とされています。アス比の値としては1:1000が目安といわれます。ガラスや金属ですらも、十分細くすればたわみやすい繊維を作り出すことができます。元の素材にかかわらず、十分に細くて長ければ繊維と定義されるということのようですね。
今治タオルはもちろんコットンを中心に作られます。それに様々な繊維が混紡された糸を使うことで、様々な機能を付与された商品開発も進められています。検査基準を超えた先、今治タオルの枠の中でも、他製品との差別化や付加価値も研究されているのですね。
コットンやシルク、ウールなどの動植物由来の繊維を天然繊維と呼びます。これに対し、科学的手法で人工的に生み出されたのが化学繊維と呼ばれます。今から約130年前のフランスにて、天然セルロースからはじめて人工的な繊維が生み出されました。光沢があり染色性も良好で、絹の代用として工業化されたもので、人造絹糸や人絹ともいわれました。今ではレーヨンの名で知られます。東レの旧社名は東洋レーヨンでしたね。
その後、ナイロンの合成を皮切りに本格的な化学繊維の開発がはじまります。原料のポリマーを合成しますので合成繊維ともいわれます。そのほか、天然高分子を使ったものは再生繊維、天然の高分子を科学的に改質する半合成繊維があります。衣類に使われることはありませんが、ガラス・炭素を元にする無機繊維もありますね。
天然繊維は絹を例外として、おおむね長さは短いものばかりです。一方、化学繊維は人工的に生み出されますので、その長さはいくらでも長くでき、太さも自由に調整できるのが利点ですね。