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テキスト:森香奈子 写真:ミズモトアキラ
おろしたてはフワフワだったタオルも、毎日使っているうちに気付けばクタクタ。長年使い続けてゴワゴワとした手触りに……なんて気になったままタオルがご自宅にありませんか? 顔や身体に触れるタオルはふわっと肌あたりのいいものを使いたいけれど、まだ使えそうなタオルをただポイっと捨ててしまうのはもったいない……!
そんなモヤモヤを抱えている方に、お世話になったタオルと気持ちよくサヨナラするための活用方法をご紹介いたします。
その1:タオル活用の定番! 雑巾・ふきんに
ざっくりとカットして日々のお掃除に使える雑巾・ふきんに。切りっぱなしでも使えますが、ちょっとひと手間かけてちょうどいいサイズに切って、補強縫いを施せばそれだけで繰り返し使いやすくなります。
同じタオルから何枚かふきんにする場合、目印に糸やループを縫いつけて色分けすることで、分かりやすく&かわいく使い分けることができます。
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▲赤い刺繍糸は「食卓用」など。端をチョチョイと縫うだけのワンポイント!
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▲バスタオルサイズも手のひらサイズにカットして。
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▲フェイスタオルは半分にカットして、それをもう半分に折りたたんで縫い合わせると、両手でしっかりと拭くのにちょうどいいサイズの雑巾に。
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▲網戸掃除には使い古したボディタオルが最適! ほどよく荒い目が網戸の汚れを落とすのに使えます。

▲たたみの乾拭きは、ワイパーにタオルを装着すれば楽々。
その2:タオルウエスとして
ウエスとは「小さな使い捨て雑巾」のこと。小さくカットしてストックしておくと日常のちょっとしたお掃除にささっと使えます。吸水性の良いタオルはキッチン周りのお掃除や食器の油汚れ落としにとても便利です。
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★切らずに「裂く」! ほつれにくいタオルウエスを作るコツ。
タオルウエスはハサミを使って小さくカットしますが、そのときにどうしても出てしまう糸くず。まったく出ないようにすることは難しいのですが、はじめにタオルを縦方向に「裂く」ことで、糸くずを抑えながら小さくカットすることができます。
①タオルを裂くのは縦方向のみ。手で裂きやすくするためにヘム(長い方の端のかたい部分)に使いたい幅にハサミで切れ目を入れます。
②そしてやわらかいパイルの部分を思いっきり裂く!! 反対側のヘムまで裂き切ったら、固い部分はハサミでカット。
③力のかかり具合やタオルによっては写真のように糸がほどけて出てきますが、モケモケした部分をハサミで整えれば、そこからひどくほどけることはありません。あとはお好みの大きさにカットすればタオルウエスの完成! 使い捨て用としてならば、糸くずも気にならない程度に抑えられます。
全てハサミでカットするより時間がかからないという利点のほか、タオルを裂く際のビリビリ感がちょっとしたストレス解消になるかも!? 時間があるときにお試しください!
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▲少し大きめにカットして切った端にロックミシンをかけたり、まつり縫いで始末すればほつれもなく、お洗濯で繰り返し使える“捨てないティッシュ”に。

▲食べ終わった食器や使用後のフライパンの油は、洗う前にウエスで拭き取ることで洗剤と水の節約になり、地球にもやさしいひと手間。使い終わったウエスは燃えるゴミでOK。
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▲コンロ周りのお掃除にも。ググッと拭ける厚みがあり、吸水性のあるタオルは使い勝手もよし。

▲1枚のフェイスタオルから量産できるタオルウエスは瓶に入れてストックしておくと、衛生的に保管できてキッチンにもすんなり馴染みます。

▲キッチン以外にも洗面所やこまめなお掃除が多い水回りに置いておくとなにかと使えます。

▲“捨てないティッシュ”は、食事中のちょっとしたお手拭きやお口拭きに遠慮なく使えます。お茶やお醤油をこぼしてしまっても、吸水性の良いタオルなら拭き取りもスムース。台ふきんよりもさらに気楽に使える拭きものとして。
その3:ペットのお世話に
ペットのお風呂上がりや、お散歩から帰ってきたときの足拭きなど。タオルが活躍する場面はたくさんあります。
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
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その4:家の外周りのお掃除にも
ベランダの手すりや洗濯物干し拭きに。家の外にも意外と拭き掃除するところがたくさんあります。玄関やトイレの床掃除など、衛生的な観点で繰り返し使うのをためらってしまう場所の掃除には、室内で使い古した雑巾を捨てる前に活用するなど、真っ黒になるまで使い切ってください。

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
▲掃除機では行き届かない玄関・靴箱上の埃取りにも。タオル……実は一番小回りのきく万能掃除道具かもしれません。
その5:冬のおうち時間に針仕事を楽しんで
雑巾やふきんはミシンを使うと手早く楽に完成しますが、針と糸さえ用意できれば手作業でも簡単につくることができます。不器用だという方もまずは直線縫いから! 冬のおうち時間にチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
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▲雑巾作りから派生して針仕事にハマったスタッフが鍋敷きとコースターを製作。中のクッション材として古いタオルを活用し、外側は家にあったハギレを組み合わせました。作り方はまた別の記事で紹介します。
〜おまけ〜
撮影場所にいた猫ちゃんも興味津々。
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今回まとめた内容は、もしかしたらみなさんのご家庭で当たり前に実践されていることばかりかもしれませんが、あらためてご紹介させていただきました。
いつも最後までタオルを使ってくださり本当にありがとうございます。
この記事で「なるほど!」と感じたことがもしあれば、どれも簡単にできるので是非やってみてください。
当たり前のことだって、すこし見る角度を変えてみたりひと手間加えてみるだけで新鮮に映るかもしれません。
ご紹介した内容が、日常生活が楽しくなるちいさなヒントになれば幸いです。心地よいタオル・頼もしいタオルとともに……
みなさまよい年末年始をお過ごしください。