タオルをお使いいただいている、おそらくほとんどの人が経験したことがあるであろう、タオル特有のトラブルがパイル抜けです。
タオルはタテ糸、ヨコ糸で平織りされるところに、もう一本タテ糸を加え、パイル(輪っか状)に波打つように残しながら織ったものです。
輪っかが出ているわけですから、すぐに何かに引っかかってしまい、その引張りによって糸がツルツルと出てきてしまう状態です。
思い切って切ってしまいましょう
パイルが出てしまった場合は、引っ張らずにハサミなどで切ってもらうよう、対処をお願いしております。
パイルは、根元に当たる、平織り状態の部分でタテ糸とヨコ糸にギュッと締め付けられていますので、切ってしまってもそれ以上出てくることはありません。
タオルと同じパイル織りのコーデュロイやベルベットなども、下地から浮いたパイル部分を意図的に切ってしまっています。シャーリング加工もパイルをばっさり切ってしまう加工です。
いずれもパイルを切るのですが、さらなる糸抜けを誘発することはございませんのでご安心下さい。
防ぐのはなかなか難しいです
パイルは、家具の角や人の爪など、生活シーンのあらゆるものに引っかかる可能性があります。お気に入りのタオル、気を付けていてもひっかけてしまったという方も多いのではないでしょうか。
それ以上飛び出さないように、見つけたら早めに切っていただくしかございません。まだ抜けている部分が短いうちでしたら、切っても跡が目立ちません。
やわらかいタオルだからこそ、柔軟剤を控える
他に気をつけていただく点としては「柔軟剤」です。
柔軟剤をたくさん使うとタオルがふんわり柔らかくなるように思われていますが、たしかに組織を柔らかくはしますが、必要以上に柔らかくしますとパイル抜けへの抵抗力も弱まってしまいます。
柔軟剤は、衣類に油性のコーティングをするものなので、水をはじき、吸水性が落ちてしまいます。柔軟剤を使いたいお洗濯物と分けていただくか、気持ち程度の量に減らしていただくことをオススメさせていただいております。