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今治 朝倉 コットン畑 収穫

拝啓 コットン畑より -コットンの収穫-

こんにちは。「伊織のなかの人」です。
今治の畑で行われているコットン栽培プロジェクトもいよいよ大詰め!
11月に入り、ハートウエルさんから「そろそろ収穫体験できますよ」と、待望のご連絡が!

実は9月以降の台風や長雨で、傷んでしまった実も多いとのこと。
大丈夫かな……と、心配しつつ、コットン畑へと向かいました。
晴れの日が1週間ほど続いた11月上旬の午後。
前回訪れた8月から、さらに大きくなったコットンとご対面です。
高さは大人の背丈ほど。うんうん、元気にすくすく育ったね〜(感涙)
地元の農家の方々が大事に育てていらっしゃるからこそですね。
今治コットン畑 11月
今年は秋に入ってから、台風や長雨など、コットンにとっては厳しい気候が続きました。
実がはじけて綿が溢れることを開絮(かいじょ)といいますが、秋の長雨により開絮がずいぶん遅くなったみたいです。また、急な雨がせっかく開いたばかりのワタを湿らせてしまうことも。雨に濡れたコットンボールは小さくカタくなってしまったり、種が発芽してしまったりして、残念ながら収穫はできません。
今治 朝倉 コットン
今治 コットン栽培プロジェクトの様子
畑には、開いた実から顔を出した白くフワフワなコットンボールとともに、雨にやられてしまった黒っぽいコットンボールもあちこちに……。
その年の天気や気温に大きく左右される農業。農家の方の日々のご苦労は想像に難くありません。
それとともに、これはタオルメーカーさんとしてはとてもチャレンジングなプロジェクトなんだと実感しました。
今治朝倉 コットン収穫体験
ガクごと摘み取る方法もあるようですが、こちらではワタだけを抜き取るようにして収穫します。
開いた実から、上手にコットンのワタを摘む方法を農家の方が教えてくださいました。
「パリッと音がせんように取るんよ」
※せんように = しないように/取るんよ = 取るんだよ
音が出るということは、余計なガクや葉の部分(きょう雑物)が混ざってしまうということ。そうならないように、コットンボールの根元あたりを慎重につまんで抜き取ります。
今治コットン収穫 ワタ摘み
はじめはおっかなびっくりといった感じで手間取っていた伊織メンバーも、20〜30個をこなした頃にはスムーズに抜き取れるように。まぁ、農家の方の収穫スピードには遠く及ばないわけですが……。
翌日が雨予報ということで、開いてから間もない実も、その日のうちに収穫してしまうことになりました。抜き取ったワタは、根元のほうがちょっとしっとり。指で開いてほぐしておくと乾きが早いとのことで、軽くほぐしながらカゴに入れていきます。
今治 コットン収穫体験 綿
しっかり乾いたコットンの繊維は、ほわっほわ! ふんわ〜りとやわらかく、軽やかで重さを感じさせない手ざわり。いつまでも頬ずりしていたくなるような感触です!
今治 朝倉 コットン畑 ほぐした綿
コットンのワタをほぐしてみると、中にいくつかの種が埋まっています。なるほど、この繊維で種を風に乗せて飛ばしたり、種が芽を出すまで種をガードしたりするわけですね。調べてみると、発芽するときには腐食した繊維の部分を肥料として活用しているんだとか。自然の機能的で合理的なしくみには驚かされますねぇ。
ちなみに、ほわほわの繊維を取り除くと、種のまわりに短い地毛のようなものが残ります。これはコットン・リンターと呼ばれていて、薬品で溶かしてからキュプラ(再生繊維)になるんだそう。
ひとつひとつ、丁寧に摘んでいく……この収穫体験を通して、手摘みのコットンにかけられた手間ひまを、ほんの一部分、体感できました。
今治 コットン畑 手は経験を物語る
天気や気温、時季をみながら行う農作業では、経験が物をいうのだなぁ、とも実感。農家のみなさんは本当にすごいです!
人の手で種をまき、苗を植え、育て、収穫する。それだけでも手間のかかることですが、こちらの畑で育てられているのはオーガニックコットン。更に繊細なケアが必要なんですよね。オーガニック素材から作られた製品が高価なのも頷けます。
この日収穫できたのは、段ボールとカゴ2つ分。貴重な体験をさせていただき、ありがとうございました!
今治朝倉 コットン畑 収穫体験
収穫したコットンボールは、ネットに入れて風通しのいい場所に吊るし、しばらく乾燥させるそうです。
今治 朝倉 コットン畑 綿 乾燥中
乾燥が済むと大阪の紡績会社へと旅立ち、「綿くり」という繊維と種を分ける工程を経て、糸として紡がれます。
今治へ戻ってくるのは糸になってからになりますが、まだまだ、これからもこのコットン栽培プロジェクトについて追いかけていきたいと思います。