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明治時代の造りを楽しめる大洲 「臥龍山荘(がりゅうさんそう)」
秋の涼しい風を感じる日が多くなり、日中のお出かけが楽しくなってきた今日この頃。
9月某日、この日もカメラを片手に日帰りの旅へ出かけました。
今回の旅先として選んだのは愛媛県大洲市。
大洲は明治時代に造られた建物が多く残っており、「伊予の小京都」とも言われています。
「伊織と旅する 大洲編」の初回となる今回は、日本建築ならではの造形美を楽しめる「臥龍山荘(がりゅうさんそう)」を紹介します。
国の重要文化財にも指定された名建築
臥龍山荘は、明治時代に木蝋貿易で成功した河内寅次郎によって構想10年、工期4年をかけて築造。
全国各地の銘木を集め、建物細部は千家十職(せんけじっそく)、絵画は当時の日本画家「鈴木松年」に依頼して完成させた名建築です。
不老庵(ふろうあん)・知止庵(ちしあん)・臥龍院(がりゅういん)と3つの建物と庭園で構成される臥龍山荘は、約3,000坪と広大。
2011年5月には、ミシュラン・グリーンガイド・ジャポンに一つ星掲載。
2016年7月25日には、不老庵、臥龍院、文庫の3棟が国の重要文化財に指定されました。
各部屋の彫刻美に見とれてしまう 「臥龍院(がりゅういん)」
門を入ってすぐにある臥龍院。
肱川の側にある蓬莱山が龍の臥す姿に似ていることから「臥龍」と名づけられたそうです。
特に清吹の間は、欄間彫刻によって春夏秋冬を表現する工夫が ほどこされています。
その深い趣に目が奪われました。
美観だけでなく趣も凝らされた中庭
中庭にある安生橋と彫刻された手水鉢(石柱)は、実際に橋柱として使われていたそうです。
石柱の下に蛙の置物があることから、「あんじょうかえる」(無事に帰る)と言う遊び心も感じ取ることができます。
こういった趣を凝らした造りが臥龍山荘のあちこちで見られるのも楽しみの一つ。
一歩一歩、歴史や雰囲気を感じ取りながら歩く庭園
美しい緑に囲まれながら、飛び石を歩いて行くと見事な大きさのサルスベリが目の前に。他では見られない圧巻の大きさに、しばし見とれながら明治の時代を想像しました。
飛び石はひとつひとつ大きさや形が異なり、こちらも趣を凝らした造りです。
一歩一歩進んで行くごとに歴史や遊び心もあったことを深く感じ取ることができます。
数百年を超える老樹や、庭師が10年がかりで築造した銘庭園など見どころたっぷり。
肱川を見ながらくつろげる安らぎの空間 「不老庵(ふろうあん)」
臥龍淵を足下に見る崖の上に造られた不老庵(ふろうあん)は、数奇屋建築の傑作。
槙(まき)の生木を捨て柱として使用しています。
天井は綱代張りになっており、対岸にある冨士山(とみすやま)の右側から上る仲秋の名月の光が、川面で反射して天井を明るくします。
庵そのものが舟に見立てられているので、夜になるとまた独創的な空間を作り出すそうです。(残念ながら夜間の開放はありません)
不老庵は自然と人工の調和の中で造り上げた茶室。
4月から10月の日曜日・祝日には呈茶も楽しめます。(9:30~15:30)
まるで絵画に出てきそうな和風建築風景
肱川の向こう側から見た不老庵の風景も格別で、崖の上に建っているのがよく分かります。
ほんの少し、京都の清水寺を思い出しながらその場を後にしました。
まるで明治時代に来たかのような余韻に浸れる「臥龍山荘」。
愛媛を代表する和風建築は見どころもたっぷりなので、ぜひお立ち寄りください。
臥龍山荘の詳細はこちら
おはなはん通り休憩所でひと休み
「大洲まちの駅あさもや」で飲み物を買って「おはなはん通り休憩所」で小休憩。
その後、自転車で肱川の川沿いを走ることに。
のどかな風景を楽しみながらのサイクリングはとても心地よく、爽やかなひとときを過せました。
自転車は、「大洲まちの駅あさもや」でレンタサイクルできるので、おすすめですよ!
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